羊羹やもなかの中にある、白い餡ってなんですの?

羊羹やもなかの中にある、白い餡ってなんですの?

こんにちは。

お豆大好きの名畑です。

 

先日、和菓子作りの教室に行ったときに、出てきた煉り餡たち。

それはピンクや緑、白や、黄色などなどがそろっていました。小豆で作られるあんこは定番のあずき色だけど、この色の元は何かな~~と気になっちゃいました。
白餡って一括りに言うけれど、食べて美味しいって思うだけで、何から作られるかご存知でしたか。私も最近知ったことですが、ちょっと面白かったので書いてみますね。

 

白餡で作られるのはどんな和菓子があるの?

白い色の羊羹

 

栗まんじゅう

栗はそのまま饅頭の皮で包んであるんじゃなく、よく見ると一度白い餡で包んである場合が多いんです。だから奥深い味がするのかも。

 

上生菓子たち

色付けされている大元の餡は、もちろん白餡。白餡がなければこの美しさは表現できないですね。

 

ピカチュウ饅頭

尻尾のところに白餡が使われています。

 

最中

抹茶を練りこんだ白餡が使われています。

 

こうやって見ると、実にいろいろなところで白餡が使われていますよね。

 

でも、白餡って何

餡が白いということで白餡と呼ばれていますが、白餡って何から作られるのか気にしたことは無いですよね。私もそうでした。
羊羹や最中などを買ってくると裏の原材料を見てしまう癖があるんです(苦笑)そして見てみると、「手亡」の文字があるんです。他には豆を使ったような形跡はないので、どうも手亡っていうのが白餡の原料なのです。

 

 

手亡(てぼう)って何?

手亡はこんな豆です。豆好きを豪語している私ですが、恥ずかしながら料理に使ったことがないんです。こんな真っ白なお豆でしたよ。

 

手亡は明治時代に北海道の十勝地方で栽培されたのが始まりで、大正時代には網走などでも栽培されるようになったようです。当時、この手亡は輸出作物としても有名な豆だったようです。
日本では、白い豆を料理に使うことはあまりないですが、外国では料理に使うシーンが多いため重宝されたようです。手亡と言われるのは、手がかからないから命名されました。大部分の豆類は、自分で体を支えるのではなく他の樹木を支えにすることで高いところへ茎をのばします。育てるには人の手を借りて支柱にする手竹に巻かれて育てられる場合が多いのですが、この手亡はその手間がかからないということからこの名前になりました。
今は品種改良により蔓が出ない品種が出来上がり、機械収穫に合わない種類はほとんど作られなくなりました。最近では、国産の白い豆の原料の不足から、クレートノーザン、バタービーン、ベビーライマといった白い豆が輸入されているようです。
ある和菓子屋さんは、国産のものは味があるけど色が真っ白にはならないくて、外国産のものは白いけど思った味が出来上がらないというジレンマがあるそうです。

 

 

手亡を煮て、味付けして、色を付けてという工程を考えると、私たちの口に入るまでにたくさんの工程があることが分かります。しかも手亡豆自体がとっても貴重です。また、小豆と同様に白い豆が無ければここまで和菓子の味も形も発展しなかったのではないかと思うと、白い豆と和菓子職人さんに感謝をしたくなりますね。

 

 

私は豆大好党を代表して、ありがとうを言いたいと思います(笑)
ありがとう!!手亡たち、そして和菓子職人さん!

 

Love 和菓子