頭が混乱する大福

頭が混乱する大福

こんにちは。

餡子は好きだけど、餡子のことはなにも知らない井浦です。

そんな井浦が、なにも知らないが故の独自の視点で和菓子を語ってみたいと思います。

 

塩大福

皆さんは、大福というとなにが好きですか?

 

僕はド定番の豆大福が好きです。その中でも、塩豆大福は井浦大福好きランキングの中でも屈指の実力の持ち主であると考えています。豆の塩っぱさと小豆餡の絶妙な甘さが醸し出すバランス感は、思わず顔がほころんでしまいます。あぁ、思い出したら食べたくなってしまったじゃないですか。困りますよぉ。

塩豆大福とはちょっと様子が違うのが、巣鴨で有名な塩大福。3店ほど老舗がしのぎを削ってるようですね。初めて食べたのは、東京に来て3年目くらいのときで、会社の先輩の実家が巣鴨だったためにお土産で買って来てくれました。

思い返して見ると、塩気のある大福を食べたのもそのときが初めてだった気がします。福岡ではあまり大福を食べる機会がなかったこともあって、その反動というか新しい発見だったというか、でやたらと感動したて異常なまでに塩豆大福にハマってました。コンビニで買い、どっかの和菓子屋で見つけたら買い、1個100円程度の価格もあって手軽に食べれるのでよく口にしていました。どこの塩豆大福が美味いとかは憶えてませんけども(笑)

 

とある大福との出会い

10年ほど前「ゼリーフライ食いに行こうぜ!」と友達に誘われて、埼玉県の行田市にバイクで出掛けたことがあります。当時、テレビで紹介されて話題だったゼリーフライとフライ。誘ってくれた友達は行田出身だったので「なにが珍しいかわからないけど、B級グルメとしては良い線いってる」というので楽しみにしていました。果たして、現地で食べたゼリーフライとフライは最高でした。まぁ、ただのコロッケって言えばそうなんですけど、テレビで見たまんまのものを口にした感動は、なんだか変わった達成感もありました。

古墳公園で休んでいると、その友達が「大福買って来たから、口直しに食べなよ」と差し入れてくれました。普段コンビニで見るより一回り大きな大福は、まだ食い意地のはっていた自分にはたまらないものでした。「ありがとう」と礼を言いつつ大きくガブリと一口。

「なん…だ…と…?」

頭の中は「なにがおきているんだ?」と「?」マークが飛び交っていました。口にしたものと味覚が一致しないのです。大福と思って食べたのに、甘さがまったくない。というか、塩っぱい。大福なのに、塩っぱい・・・!!

そう、これがあの「塩あんびん」とのファーストコンタクトだったのです!

塩あんびんとは「塩餅」とも書くように塩の大福餅なんですが、中の小豆餡に砂糖が使われていない大福なんです。一説には、砂糖が高級品のため代わりに塩を使ったとかなんとか。「いや、代用って見た目の問題やないやろ!思考が小学生みたいやんけ!」ってところですが、まぁ理由はなんにせよ、甘いと思って食べたら塩っぱいってなかなか頭が混乱する、おそろしい食べ物です(笑)

大福は甘いものと勝手に決めつけていた僕には衝撃的でしたし、正直、頭が整理しきれず塩あんびんは食べきれませんでした(その後スタッフ(友達)が美味しくいただきました)。食べ方として、砂糖醤油やはちみつを付けて食べると美味しいそうです。やっぱり、そのままじゃなんとも食べにくい大福ってことですよね(笑)

もし、まだ食べたことがない人がいたら、是非ご賞味あれ。できれば、事前に普通の大福を食べて頭の中を「大福は甘い」に固めてお楽しみいただけるとおもしろいかも。