安土桃山時代からの味、有平糖ってどんなもの?
- 2018.03.05
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こんにちは。
無添加食品大好きの名畑です。
和菓子は日本生まれ日本育ちのものばかりではありません。
むしろ外国から来て日本で生まれ変わった和菓子の方が多いです。
ようかん、饅頭なども外国から持ち込まれ日本人に親しまれる和菓子に変化していったもの。
その中の一つに有平糖(あるへいとう)というものがあります。
安土桃山時代にポルトガルやスペインから伝わってきた南蛮菓子の一つです。
ポルトガル語で砂糖菓子などを意味するアルフェロアやアルフェニンが訛ったものとして考えられています。
当時は大名への献上品とされ上流階級のみに食されました。
江戸時代に入り砂糖を作る技術が向上して、作られる量が多くなったので美しい飴細工として出回るようになりました。
南蛮菓子あれこれ
有平糖のほかにも南蛮から来たお菓子がたくさんあります。
例えばカステラや金平糖などが有名どころです。
その他にもボーロがありますね。
ポルトガル語のBoloは菓子一般をさす言葉ですが、日本では小麦粉と砂糖を水で煉った生地を切ってカステラの釜で焼いたものをボーロと読んでいます。口どけが良いので、赤ちゃんのおやつなどに重宝していた方も多いのではないでしょうか。
有平糖って?
普通の飴とどう違うのかというと、原料は砂糖と水飴と同じなのですが、原料の比率が違います。
有平糖は砂糖に水あめを加えて煮詰めて冷やし固めるのに対し、普通の飴は溶かした砂糖を型に流し込んで冷やし固めます。
配合や、煮詰め加減が難しく、熟練の職人さんによって作られます。
有平糖の生地は、すぐ固まってしまうので、すばやく作らなければなりません。
季節による温度や湿度を考えながら、飴を伸ばしたり練ったりして、美しい工芸菓子が作り上げられます。
驚くことに行事や季節によってその形や味は変わります。
昔の人々は、飴一つにも季節の移り変わりを楽しんでいたのかもしれません。
お茶席では、飴を噛む音がしないように砂糖の配合が多い物、店売りのための物は美しく光沢がつけたものとシチュエーションによって形を変える有平糖はまさに芸術です。
キャンディとは違うルーツをもつ飴の一種の有平糖、戦国大名も愛した飴菓子と言われる有平糖、なかなか見かけることができなくなってきていますが、もし和菓子屋さんで見つけたら、受け継がれた味をそして形を楽しんでみるのも楽しいひと時ですね。
Love 和菓子