わらび餅のこと、好きじゃないって思っていたことを後悔します!
- 2018.03.02
- わらび餅

こんにちは。
無添加食品大好きの名畑です。
私、わらび餅ってそんなに美味しいって思ってなかったんです。
数日前に美味しいわらび餅に出会ってから、今まで食べてこなかったことを後悔しています。
本当に、どうして食べてこなかったの~~?
人生の1/3ぐらい、損した感じがします!
さて気を取り直して続けますね。
和菓子というと、羊羹、最中、わらび餅、落雁、饅頭、・・・いろいろな種類があります。
ほとんどの和菓子はどこでも食べられますが、わらび餅ってとっても貴重なのをご存知でしたか?
原材料も希少で完成までに手間のかかる和菓子なんです。
だからこそとっても美味しいんですけどね。
わらび餅の「わらび」って何?
私たちのイメージする蕨(わらび)は山菜ですよね。
春になるとお浸しにしてよくいただいていました。
あれ?あの蕨なのかしら・・・同じ名前の別のもの?と考えてしまいますが、同じものです。
私達が食べるのは、土から上に出た分です。
それを湯がいて、あくを抜いていただきます。
わらび餅はわらび粉を使いますが、そのわらび粉は土の下に生える根っこの部分から取り出します。
寒い時期に根っこを掘り起こして、叩いてほぐして、寒さが厳しいときに冷水で何度も洗ってでんぷんを取り出します。
これを乾燥させてわらび粉となりますが、わらび粉となるまでも半月もかかります。
10キロのわらびの根っこから取れるのは、わずか70gだそうです。
これを聞いただけでも、希少さが伝わるかと思います。
これを発見した人は天才としか言いようがありません。
わらび餅になるまで
水とわらびの粉をよく解いて、細かめの網でこし、甜菜糖を入れて煮ます。
煮ていくうちに下のほうから固まってくるので、おこしながら煮ていくと透明になっていきます。
均一に熱が伝わる専用銅釜でじっくりと小一時間練り上げることで、独特の粘りととろける食感が生まれます。
わらびの根っこを掘り出してから、いただくまでにはたくさんの時間がかかり、だからこそ本物の味は美味しいのかもしれません。
葛餅とわらび餅は違うの?
くず餅とわらび餅って混同する方も多いかしら?
わらび餅はわらびの根っこを使って時間をかけて作られますが、くず餅の原料はこちらです。
葛の根を砕いて、真水で洗って澱粉質を沈ませ、上水を取り除いていて乾燥させます。
葛の根は見た目とても硬いように見えますが、意外と柔らく簡単に潰れます。
有名なのには吉野葛がありますね。
わらびよりも扱いやすいようですが、葛もとても貴重な粉です。
秋にはこんなキレイな花が咲くんですよ。
「わらび餅」と「くず餅」の違いは、原料も作り方も違い、それによりそれぞれ独特の歯ごたえと味わいを生み出しています。
葛を使って作られる和菓子は、葛饅頭や水饅頭などで、きなこと黒蜜で食べるくず餅も有名です。
話しがそれますが、関東でポピュラーなくず餅は、江戸時代に生まれた「久寿餅」となり、こちらは小麦粉のでんぷんを発酵させて作られます。
わらび餅、くず餅・・・そして久寿餅も原材料も味も全く別物です。
美味しいわらび餅と出会ってね
わらびの粉は希少で、粉を取り出すために時間もかかり、わらび餅にするまでにも大変な時間がかかります。
100%わらび粉で作るものはなかなか出会えませんが、わらび餅の美味しさを大切に作っていらっしゃる和菓子屋さんもあります。
わらび餅を口に入れた瞬間の食感と口に解ける感覚、つるっとした喉越しとあと味のスッキリ感は食べた人を魅了します。
美味しいわらび餅を作る人が増えて、美味しいわらび餅と出会える人がもっともっと増えますように!
私のように後悔しないように、美味しいわらび餅を召し上がってくださいね。
Love 和菓子