和菓子の団葛(だんかずら)ってどんなお菓子?

和菓子の団葛(だんかずら)ってどんなお菓子?

こんにちは。お豆大好きの名畑です。

 

神奈川県には歴史の刻まれる場所鎌倉があります。

日本人だけでなく、外人さんもよく来るこの場所は、歴史を感じたい人がたくさん観光にいらっしゃいます。私は学生の時に外人さんのガイドボランティアをしていました。鎌倉の有名な場所を訪れて、ついでに英語も勉強させてもらていました。最初は場所にお連れするぐらい簡単!なんて思っていたんです。ところが、外人さんも歴史を勉強してくださっているんですよね。歴史に関する質問がバンバン来るんですが、恥ずかしながら学生時代は歴史に興味を持てず過ごしていました。だから、英語は話せても歴史が分からず会話が成り立たなかったんです。歴史という土台がないとガイドは務まらないんですよね。この時ほど、歴史をもっと勉強をしておけばよかったと後悔したことはありません。その他にも「どうしてお辞儀を二回して、手を二回たたいて、一回お辞儀をするのか?」とか、「どうして参拝の前には手を洗うのか?」とか、学生時代の私に答えられなかった質問が多かった~~日本人なのに、日本のことが何もわかっていないと恥ずかしい思いでいっぱいにもなりました。

そんなちょっと恥ずかしい思い出のある土地の鎌倉を春に訪れてみました。

 

鎌倉というと有名なのが鶴岡八幡宮です。

 

鎌倉の初代将軍の源頼朝のゆかりの神社で、境内には源平池という北条政子が掘らせたという池でも有名です。神社に参拝する前に一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居と長い参道があるのをご存知でしょうか。鶴岡八幡宮の参道の若宮大路は、1182年源頼朝が妻の政子の安産祈願のために作られたと伝えられています。もともとは曲がりくねった道をまっすぐにして由比ガ浜まで通じさせました。

その道の中央部分を一段高くして作ってあり、これを「団葛(だんかずら)」と呼ばれています。若宮大路と同時進行して作られたと考えられていて、団葛は日本に唯一残された遺構でもあります。

面白いのは遠近法が用いられていること。参拝者に鶴岡八幡宮を遠くに見せるための仕掛けで、道幅を段々と狭くしています。

絵の描写で遠近法を用いることはありましたが、実際の建築物でも遠近法を用いて描いていたのですね。昔の人の表現力の深さを思い知りますよね。

 

 

 

さてこの団葛。春には桜が咲き、つつじ、さつき、秋にはヒガンバナ、冬には雪が積もってそれはもう綺麗な情景を表します。でも、毎日が違った光景だからこそ、固定された景色でないからこそ、その美しさに惹かれます。その美しさを表したのがこの団葛という和菓子です。

桜の花があしらわれ形が盛り土の形をしています。箱を開けたとたんに、玄米の優しい甘い香りがして、古を感じずにはいられません。季節の移ろいに心を動かされて、俳句や短歌が読まれたり、絵画が作られるように、和菓子も同じく四季折々の自然や季節感、風情を表しています。

中を切ってみると、美味しそうな餡子が出てきましたよ。

時には季節の移ろいを和菓子の中に見つけてはいかがでしょうか。見るだけでなく、美味しさもおまけでついてきますよ。

Love 和菓子