加藤清正公の功績

こんにちは。
餡子は好きだけど、餡子のことはなにも知らない井浦です。
そんな井浦が、なにも知らないが故の独自の視点で和菓子を語ってみたいと思います。
加藤清正
加藤清正というと築城の名手としてのイメージが強いです。他には槍の名手だとか、大男だったとか、けっこう騙し討ちが酷かったとか、虎をぶっ殺したとか?そんなくらいですかね。『へうげもの』という漫画においては何故かキャラクターが具志堅用高に寄せていて、なんだかよくわかんない人に描かれています(史実を見るとけっこう荒ぶった人のようにも見えるので、リアルにしたら引いちゃうからでしょうか)。
話をちょっと戻して、そんな築城の名手と謳われた彼の功績の代表格というと、熊本城の石垣で『武者返し』じゃないでしょうか。初めは緩やかな角度ですが、次第に傾斜はきつくなり登るのが難しくなっていきます。この石垣、実は大きな特徴はそこじゃないんです。初めが緩やかに石垣が始まっているため、梯子が掛けられず、城内への侵入がとても難しいのが狙いだったとか。なんとなく名君のイメージがなかった僕には、このエピソードを聞いて「加藤清正って、めちゃくちゃ頭良いやん」と思い直した覚えがあります(何様だ)。
名物武者返しは他にもあった
それが、こちら。香梅の熊本銘菓『武者がえし』。
小豆餡をパイで包んだ、和洋折衷のとっても美味しい和菓子です。小豆餡と動物性脂肪の相性の良さは言うに及ばずですから、バターをたっぷり使ったパイで小豆餡を包んでいるというだけでその美味しさは想像に難しくないでしょう。しかしこの武者がえし、それだけでは終わらないんです。包まれている小豆餡は、皮を剥いで練り上げられているため、つぶあんはもとより、こしあんともその口当たりが違います。いや、まるで違います。マジで、ビビるほど違います!言うなれば、上等の砂糖を舐めた時のようなサラリとした口当たりなんです。噛んでいるといつの間にか小豆餡は溶けて、喉に落ちてしまうほど。
二十歳の頃、僕は国家公務員に合格し、熊本市内の税務大学校にて生活をしていました。九州各地からやってきた同期には、もちろん熊本出身の者もおり、そのときかなり強烈に勧められたのがこの武者がえしだったんです。それまで熊本土産のお菓子というと、『陣太鼓』くらいしか知りませんでしたが、これを食べさせて貰ってからというもの、熊本土産は『武者がえし』と思っています。もし誰かが熊本旅行に行って、「はい、お土産」と言ってきたらこの武者がえしを無意識に期待してしまいます。たいがいが謎のクッキーだったりするので、そのまま机に突っ伏し、不貞腐れて仕事を放棄してしまうので、くれぐれも僕への熊本土産はご注意願いたいと皆様には伝えておきたい。
熊本土産は『武者がえし』を
繰り返しますが、熊本土産を持参する際は、是非この『くつろぎのごちそうお菓子の香梅 武者がえし』をお忘れなきよう。意外とマイナーなため、この美味しさに気付いた人からは感謝されること間違いなしです。僕なら、くれた人に恋をすると思います。貰った瞬間に、結婚を申し込むかもしれません。夢にまで登場させるでしょう。そのくらい嬉しい。
そして、貰った人がなにかお土産を返そうとするとき、おそらく定番とは違ったものになること請け合いです。僕ならそうする。間違いなく。「あんな美味しいお菓子知ってる人に、定番は失礼すぎる」といつもより気合が入ります。マジで。
と言いつつ、他にも熊本のお土産で美味しいものがあるので、日を改めてご紹介しますねぇ(笑)