種類によって味も食感も変わる羊羹をもっと楽しみましょう!
- 2018.03.06
- ようかん

こんにちは。
無添加大好きの名畑です。
原材料の良さ、そして熟練の職人の技で作り出される羊羹。
原材料がシンプルなだけに、良し悪しがくっきりと出てしまう羊羹。
バラツキのある天然の材料を使い、日によって温度や湿度も異なる中で常に一定の味を保つのがいかに難しいことでしょう。
作り方のマニュアルだけでは決して表せないものがあるはずです。
それを美味しく一定の商品として生み出してくれるのが職人さんの腕になります。
羊羹はもともと羹(あつもの)と言って、お肉に汁をかけて食べる形のものでした。
詳しくはこちらで紹介しています。
さて、いま私たちが美味しく頂く羊羹は、実は種類があるんですよ。
もちろん栗や芋など中に入る食材によっても分かれますが、大きく分けて3種類に分けられます。
羊羹は大きく分けて3種類
蒸し羊羹と練り羊羹そして水羊羹です。
18世紀ごろまで主流だった蒸し羊羹
羊羹も18世紀後半までは、固めるのに葛を用いて蒸し固めて、柔らかな蒸し羊羹が食べられていました。
小豆で作った固形物に甘みをプラスすることで、今までは料理の部類だったのが、菓子として地位を固めたのもこの頃です。
小豆餡に砂糖と小麦粉と葛粉を加えて蒸し固めているので、水分が多く日持ちがあまりしません。
しかし日持ちはしないものの、今では栗蒸し羊羹として人気の高い商品も多く生み出されています。
蒸し羊羹は、なんといっても、もっちりした味わいで人気が高いですね。
18世紀以降は練り羊羹
煉り羊羹は18世紀以降に寒天で作られる製法が出来上がると、それまでの蒸し羊羹に比べて、日持ちや感触、味わいの点で多くの人々に受け入れられ、瞬く間に全国に広まっていきます。
溶かした寒天に小豆餡を加えて練り上げ、型に流した餡を冷やし固めたものです。
今、羊羹というとこの煉り羊羹を指すことになります。
親しまれ美味しく食べられる機会も多いですね。
一番驚くことには、200年もの間、小豆、砂糖、寒天という材料も変わらず、製法も当時とほとんど変わっていないようです。
昔ながらの味を受け継ぎ愛される羊羹はやはり和菓子の王様としか言えません。
冬のお菓子だった水ようかん
さて、三つ目の種類の水羊羹は、寒天の量が少なく煉り羊羹よりも水分量が多いので柔らかい食感です。
あのプルプルした口当たりに魅了される人も多いと思います。
ひんやりとした喉越しの良さから、夏にふさわしいように思われますが、水羊羹は冬生まれです。
最初はおせち料理に入れるデザートとして、お正月の時期だけに作られていたそうです。
今では夏のデザートとしてお中元などで贈られる方も多いですが、現在でも京都や福井、石川県の一部では、水ようかんは冬のお菓子として重宝されています。
まずは3種類に分けられる羊羹ですが、素材によってもまだまだ種類がある羊羹。
和菓子屋さんでは季節によって取り揃える種類が違ってきます。
味や食感など、もっともっと羊羹を食べて楽しみましょう。
いろいろな楽しい体験がありますよ。
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